監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、建設現場で働く技能者の資格・経験・社会保険の加入状況・就業履歴を登録して、技能や経験を見える化する国のしくみです。経営事項審査(経審)では、CCUSを使った就業履歴の蓄積と、技能者のレベルアップが、W点の加点になります。
※点数は2026年(令和8年)7月1日以降の申請に合わせています。
CCUS(建設キャリアアップシステム)とは
- 技能者の登録技能者一人ひとりが、本人の情報・保有資格・社会保険の加入状況などを登録し、ICカード(キャリアアップカード)の交付を受けます。
- 事業者の登録技能者を雇う会社や、現場を管理する元請が、事業者として登録します。
- 就業履歴の蓄積現場に入るときにカードリーダーなどでカードを読み取ると、「いつ・どの現場で・どんな立場で働いたか」が記録されていきます。
- 能力評価(レベル判定)経験年数・保有資格・職長などの経験に応じて、技能者をレベル1(見習い)〜レベル4(高度なマネジメント能力がある)に評価します。レベル2以上のカードの交付を受けるには、レベル判定の申込みが必要です。
国や業界団体が活用を進めていて、公共工事を中心に、元請から登録や現場でのカードの読み取りを求められる場面が増えています。建設業許可の要件ではありませんが、経審では加点の対象です。
経審で加点される2つの項目
| W1の項目 | 評価される内容 | 点数 |
|---|---|---|
| CCUSによる就業履歴の蓄積 | 民間工事を含むすべての元請工事で、就業履歴を蓄積する措置をとっている | 10 |
| すべての公共工事(元請)で、就業履歴を蓄積する措置をとっている | 5 | |
| 知識・技術・技能の向上 | 技術者のCPD(継続学習)と、技能者の能力評価(レベル)の向上の状況 | 最大10 |
CCUSの配点は、2026年7月の改正で見直されました(改正前は15点・10点)。W点の全体像は社会性等(W)の評価項目と点数をご覧ください。
就業履歴の蓄積で加点されるための条件
- 元請工事があること審査基準日以前1年以内に、元請として受注した工事(軽微な工事や災害の応急工事などを除く)があること。
- 現場・契約の登録それらの工事について、CCUSに現場と契約の情報を登録していること。
- 手入力によらない蓄積カードリーダーなど、手入力によらない方法で就業履歴を蓄積できる体制を整えていること。
- 誓約書これらの措置をとっていることの誓約書を提出すること。
元請工事がない会社は、この項目では加点されません
下請中心の会社は、次の「技能者のレベルアップ」が加点のポイントになります。
技能者のレベルアップでの加点
「知識・技術・技能の向上」の項目では、自社の技能者のCCUSのレベルが、前の審査のときより上がった人の割合などが評価されます。技能者にCCUSに登録してもらい、レベル判定を受けてもらうことが前提です。
導入するときの注意点
- 費用事業者登録料(資本金の額によって変わります)・技能者の登録料・管理者IDの利用料・現場の利用料などがかかります。料金は改定されることがあるので、最新の金額は建設キャリアアップシステムの公式サイトでご確認ください。
- 登録の手間技能者1人あたりの登録項目が多く、保有資格の証明書や社会保険の情報など、そろえる書類も多くあります。最初の登録だけ代行業者に頼む方法もあります。
- 始める時期就業履歴の蓄積は「審査基準日以前1年以内の元請工事」で判断されます。加点を受けたい審査基準日(決算日)の1年前から準備しましょう。
W点には、ほかにも評価される取り組みがあります
CCUSは準備に時間と費用がかかりますが、W点には「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」(5点)のように、手続きだけで加点される項目もあります。W点で評価される取り組みの一覧は、評点アップチェック(詳細版)にまとめています。
経審の申請は、まとめてお任せください
行政書士事務所WITHNESSでは、決算変更届(事業年度終了届)から経営状況分析、経審の電子申請、補正への対応まで、まとめてお引き受けしています。
出典:国土交通省「経営事項審査の主な改正事項(令和8年7月1日施行)」「経営事項審査の事務取扱いについて」、建設キャリアアップシステム公式サイト。2026年10月時点の内容です。


