監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:
経営事項審査(経審)の結果は、総合評定値(P点)という1つの点数にまとめられます。公共工事の入札参加資格の格付けでは、このP点が大きな基準になります。P点は、会社の規模・財務・技術力・社会性などを、5つの評点に分けて評価し、決まった割合で合計したものです。
※2026年(令和8年)7月1日以降の申請に合わせています。
P点の計算式
総合評定値 P = 0.25×X1 + 0.15×X2 + 0.20×Y + 0.25×Z + 0.15×W
| 評点 | 何を評価するか | 割合 |
|---|---|---|
| X1 完成工事高 | 業種ごとの年間平均完成工事高(2年平均か3年平均を選べる) | 25% |
| X2 自己資本額・利益額 | 自己資本額と、利払前税引前償却前利益(2年平均) | 15% |
| Y 経営状況 | 財務諸表から計算する8つの指標(登録経営状況分析機関が分析) | 20% |
| Z 技術力 | 業種ごとの技術職員の数と資格、元請完成工事高 | 25% |
| W 社会性等 | 建退共・退職金・法定外労災・CCUS・防災協定・営業年数・建設機械など | 15% |
P点は、受審する業種ごとに出ます。X1とZは業種ごとに違い、X2・Y・Wは会社全体で共通です。同じ会社でも、土木一式と舗装工事業では点数が変わります。
それぞれの評点
- X1・X2(経営規模)完成工事高が大きいほど、自己資本や利益が大きいほど高くなります。2年平均・3年平均の選び方で点数が変わることがあります。くわしくは経営規模Xとは。
- Y(経営状況)借入金の利息の負担、負債の大きさ、利益率、自己資本の厚さなど8つの指標で評価します。審査の前に、登録経営状況分析機関で分析を受けます。くわしくは経営状況分析Yとは。
- Z(技術力)1級・2級の国家資格者、監理技術者講習の受講者などの人数と、元請として受けた工事の完成工事高で評価します。くわしくは経審で認められる技術職員と点数。
- W(社会性等)建退共・退職金制度・法定外労災・CCUS・自主宣言・防災協定などの取り組みで加点され、処分を受けると減点されます。くわしくは社会性等(W)の評価項目と点数。
決算で決まる評点と、取り組みが反映される評点
経審の点数は、会社の実力を映すもの
X(売上や自己資本)とY(財務の指標)は、決算の数字で決まります。その年の工事の実績や財務の状態が、そのまま点数になります。一方、W(社会性等)には建退共や退職金制度への加入などの取り組みが、Z(技術力)には社員の資格の取得や講習の受講が反映されます。
決算書は、会社の実態どおりに作るものです。点数のために数字を作ることはできません。W点のどんな取り組みが評価されるかは、評点アップチェック(詳細版)に一覧でまとめています。
点数の基準になる日と使える期間
- 審査基準日経審の申請日の直前の決算日です。点数は、その決算の数字と、その日時点の技術職員や加入状況で決まります。
- 有効期間結果を公共工事の契約に使えるのは、審査基準日から1年7か月の間です。毎年、決算が終わったら経審を受け直し、期間が切れないようにします。
審査基準日より後の取り組みは、次の経審まで反映されません
建退共への加入や資格の取得などは、審査基準日(決算日)の時点で整っている必要があります。
入札の格付けとの関係
県や市町村の入札参加資格では、P点(客観点数)に、発注者ごとの主観点(工事の成績や地域への貢献など)を加えた点数で、業者を等級(A・B・Cなど)に分けるのが一般的です。どの等級に入るかで、参加できる工事の規模が変わります。入札参加資格の申請は入札参加申請をご覧ください。
経審の申請は、まとめてお任せください
行政書士事務所WITHNESSでは、決算変更届(事業年度終了届)から経営状況分析、経審の電子申請、補正への対応まで、まとめてお引き受けしています。
出典:国土交通省「経営事項審査の事務取扱いについて」「経営事項審査の主な改正事項(令和8年7月1日施行)」。2026年10月時点の内容です。


